油絵の具の練り直し
練り直した油絵具

チューブ絵の具を使い切る

絵の具を最後までムダなく活かす

油絵の具を最後まで使い切ってみましょう

絵の具チューブを徐使っていくと、最後の部分(フタの近く)に絵の具が残ってしまうことがあります

使い終わった絵の具チューブ
使い終わった絵の具チューブ

普通に使い切ります

チューブのお尻のほうから鉛筆などで押し出すなどして、まずは普通に使い切っていきます

※写真のような土性系の絵の具(写真はイエロー・オーカー)やシルバーホワイトなどは、使用している間にチューブの中で徐々に固まってしまうことも多く、結構な量の絵の具がチューブに残ってしまうこともよくあります。

これ以上はもう、力でぐいぐい押しても出てきてはくれません(写真)

千切った絵の具チューブ
チューブをちぎったところ
チューブに残った絵の具
結構な量の絵の具が残っています
チューブから絵の具を取り出す
ペインティングナイフで取り出しています

チューブをちぎります

硬くなった絵の具が詰まってしまうのはチューブの根元の部分、
この少し下を写真のようにちぎります。

手でちぎることもできますが、力の足りない人は鋏で切ってもよいでしょう

今回、取り上げてみると結構な量の絵の具が残っていました

たとえばイエロー・オーカーを例にとってみると、
発売しているメーカーによって軟らかく練ってあるものもあれば、硬く練ってあるものもあります。

写真のものは硬めの練りで、つまり元々少なめの油で練ってあるために絵の具の流動性は低く、チューブからも出てきにくいわけですが

これが悪いということではありません

これとは逆に、フタを開けるとチューブから滴り落ちるほど多くの油で練ってある製品・メーカーもありますが
これが良いというわけでも悪いというわけでもありません。

油絵の具は顔料(粉末)をオイルで練って作るものですから、
チューブの中で長期保管することになるその油を、

少なめにしておこうという考え方も

良質な油をたっぷり使っておこうという考え方も

共にメリットもあればデメリットもあることになるのです

絵の具を取り出す

チューブの根元部分から、ペインティングナイフなどで残っている絵の具を取り出します

硬くなった絵の具をパレットに出す
チューブに残っていた絵の具をパレット上に取り出したところ
絵の具の練り直し
溶き油で練り直した状態

絵の具の再生

硬くなってしまった絵の具を使える状態にします

このようにしてチューブから取り出した絵の具は硬くなっているため、そのままでは使いにくいですし、また、キャンバスへの固着(くっつき)にも不安があります。

そこで、もう一度油を加えなおして使える状態に戻してから使用します

絵の具を練り直し

取り出した絵の具にその日に使う溶き油を滴下します
※テレピンやぺトロールのみは不可、必ず少量のオイルを含むこと

そのままペインティングナイフで練り直します(写真)

好みの軟らかさになるまで練ったら使用します