掛川和彦/素描を習う/少女像
木炭デッサン「ドナテルロ少女像」

デッサン
身につけるには

デッサンとは何なのか
素描について考えてみましょう

デッサン(素描)の力

すべての表現の基盤となる力

美術には油彩・水彩・パステル・鉛筆…といった様々な表現手段と、絵画・デザイン・イラストなどといった多岐に渡る表現分野があります。

これら美術表現の全てに共通する、基礎・基盤となる力をデッサン(素描)の力と呼びます。

欠くことのできないもの

初めたばかりの人にとっても経験豊富な人にとっても、デッサン力の向上は絵が上達する上での必須のテーマ
経験を積み重ねてゆくほど、どうすればデッサン力を磨くことができるのかは重要な課題となってきます。

単色(モノトーン)の画材を使う意味

シンプルな画材であることのメリット

鉛筆や木炭などモノトーンの画材を使うのは、それらの画材がシンプルであるゆえにごまかしがきかず、いま取り組むべき課題がはっきりするから、というのが理由の一つです。
紛れにくい分だけ課題がはっきりと見えてくると言ってもいいかもしれません。

掛川和彦/木炭による静物画
木炭による静物画 講師作品

「モノトーンの画材で描いたもの=デッサン」ということではない

しかしだからといって、モノトーンの画材で描いたものは全てデッサンなのかといえば、そういうことではありません、
モノトーンの画材を使って描くことがデッサンなのではなく、「デッサンを鍛えていくためにこれらの画材が効果的である」ということです。

色材(色のある画材のこと)を用いた制作に、より深いデッサン力が必要とされる。また、そういう気持ちで用いていかなくてはいけません。

分かりにくい言い方になっていると思いますが、ここは実際に教室で描きながら身につけていっていただく部分だとご理解ください。

デッサンと油彩の両面から理解してゆきましょう

教室では主に木炭と油彩を制作していきますが、
デッサンはその両方の表現を貫いて、常に取り組まれている課題であり

言い換えるなら、
デッサンを勉強するために、木炭と油彩という二つの技法を交互に使って絵を描いていく。
と言ってよいと思います。

ただ、あまり硬く考えないでください。
教室のカリキュラムに関する考え方の一端をお話したまでで、毎週のレッスンでの大切なことは

楽しく、真剣に、集中、!
です。

常にデッサンの向上を目指して

ロダンの石膏像、デッサンのモチーフ
ロダンの石膏像によるモチーフ

作品制作の題材/主題となるものを「モチーフ」と呼びますが、小野路デッサンと絵の教室では全てのカリキュラムとモチーフに共通した大切な要素があります。

それは、常に「デッサンの力が向上していくこと」を目的としてモチーフが組まれているということです。

しかしそれは変に難しかったりややこしいモチーフ、ということではありません。

たとえば、安全で高い栄養価の食べ物が自然な甘さと美味しさを備えているように、 質の高いモチーフにも描いていて深い味わいがあり、興味深く
いつの間にか高度なデッサンの力が身についてゆくものなのです。

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